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目標となった患者さん
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平成５年10月この患者さんの娘さんが来院され「私の母親を診てほしい」と言われました。娘さんは60の半ばを過ぎた方でしたので、その母親の年齢はすぐに察しがつきました。
当医院は小児歯科を標榜する医院で、この申し出はお断りをしました。しかし是非にといわれるので、失礼ながら入れ歯の調整ぐらいでいいと思いどうぞと言いました。
ところがです・・・ |
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この患者さんの口の中
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明治37年3月25日生まれの89歳、また口の中を見てビックリです。入れ歯どころか25本の歯を持つ方でした。（この写真は90歳のときの写真です）
えらい人を引き受けてしまったと思ったのが第一印象でした。 |
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こういう人を沢山つくりたい
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90歳に見えますか？ずいぶん若く見えますしボケもありません。歯だけの問題ではないですが、歯があるということはこんなに効用が大きいと実感しました。
日々、子どもやお母さん方に予防、予防と言いながらこの子どもが90歳になっても自分の歯で過ごせていたらと思うと力が沸いてくるんです。
この患者さんは平成14年10月29日ご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。 |
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